活動記録

台北でのPRセミナー・商談会(2019年9月)

2019.9.18

海外

開催概要

・タイトル       :日本産水産物・水産加工品PRセミナー&商談会
・主催         : 水産物・水産加工品輸出拡大協議会
・企画および運営    : ジェイシートレンド有限会社
・開催日        :2019年9月18日(水)13:30~16:30(受付13時開始)
・開催会場       :SUN WORLD DYNASTY HOTEL
・主催、関係者、出展企業:7社・団体


・来場社:21社
・出展商品: 合計24アイテム

セミナーについて

代表挨拶

挨拶:本商談会の参加者を代表し、全国水産加工業協同組合連合会より相馬氏が挨拶。
まず、本日の出展企業および出展商品の紹介を行い、各企業・団体の水産商品提案力の高さを強調した。
また、今回のセミナー・商談会を通して日本産水産食品の品質の高さを知って頂き、円滑なビジネスが行われることを期待したいと述べ、各団体セミナーへ移った。

各団体セミナー

~日本の生魚をもっと食べよう あなたは健康のために何をしますか?~
講師:全国漁業協同組合連合会 輸出・直販事業部 消費拡大対策室長 河野 拓

健康をテーマに日本産水産物の更なる摂取について訴えた。
世界各国の平均寿命と魚介類摂取の関係や病気による死亡原因について、グラフを用いて分かりやすく説明を行い、魚介類摂取量の多い国の平均寿命が伸びていることを説いた。また、EPAやDHAなどの不飽和脂肪酸は健康に良い脂であり、新鮮で安全な日本の魚を刺身や寿司など生で食べると効率よく摂取出来ると述べた。
最後に、来場者に健康のために何をするか問いかけたところ、魚を食べることだとの声が上がり、台北のバイヤーにも魚食が健康に良いことであることが浸透したようだった。

~SASHIMI GRADE~ 日本産養殖ぶり
講師:一般社団法人 全国海水養魚協会 専務理事 中平 博史

近年世界的に人気が高まっている、日本産養殖ぶりに焦点を当ててPRを行った。
まず、日本産養殖ぶりの魚の生態について説明し、南北の海流が混じり合う環境で育つため、質の高い脂を体に蓄えられることが特徴であることに触れた。
また、こだわりのエサを与え、高鮮度を保つ活〆処理技術について写真と合わせて説明では、来場者は熱心に耳を傾けていた。
最後に、刺身や寿司、しゃぶしゃぶなど、様々な調理法を説明し、台北の皆様にもさらにぶりを気に入って頂きたいと述べてPRを行った。

~台北の皆様へ 缶詰製品でお手軽に和食をどうぞ~
講師:日本水産缶詰輸出水産業組合 参事 小磯 一枝

商談会での提案商品を中心に、日本産水産缶詰製品の紹介を行った。日本産の水産缶詰は、新鮮で良質な原料を使用し、調理方法の説明を行った上で、良質なたんぱく質・DHA・EPAを豊富に摂取できる旨を訴えた。
日本では鯖の缶詰を消費することがブームとなっており、様々な味付けがあるので、台北の皆様の好みに合った商品を提案したいと結んだ。

~日本産水産加工品のご紹介~
講師:全国水産加工業協同組合連合会 業務部長 相馬 英人

日本では多種多様な水産加工品が製造されており、古来より魚を余すことなく使用することに長けていることの説明を行った。
その後、「ほたて」・「塩干品」・「練り物製品」・「珍味商品」に分けた上で、商談会での提案商品を紹介した。
最後に、「良質な魚」と「技術」、「伝統」を組み合わせ水産加工品が数万アイテムあると紹介した上で、台北の皆様のニーズに合わせて商品を提案させてほしいと訴えた。

 

試食商談会について

試食商談会概況

セミナー後、同会場内で試食商談会を開催した。試食では、セミナーで紹介した商品を調理し、24品の料理が並んだ。各ブースに中国語対応の通訳を1人配置し、試食しながら商談を実施した。また、今回の商談会を企画・運営したジェイシートレンド有限会社により、全商品の台北着値を事前に算出していたため、価格条件等スムーズに商談が進行していた。
提案商品はブリやかつおの刺身、かつおのたたきから、塩干品や水産缶詰、佃煮製品、フライ等の惣菜製品等バラエティに富んだ構成となった。9月から帆立および帆立加工品に対する輸入関税が引き下げられたことから、帆立製品に関する問い合わせや商談も多く見受けられた。来場者からは、「PRセミナーで多種多様な商品に触れて提案を受けられると期待して来たが、これほどとは思わなかった。」と好評であった。
今回の試食商談会を通して、台北では、甘辛い味付けの商品や練り物製品に対する関心が高いことが分かった。また、塩干品のような、塩味が強い商品も他国ほどの抵抗感は無いようであった。

 

来場者・アンケート・考察について

来場社数21社
アンケート有効回答数:29枚

出展された計24品目について、各々、「この商品を扱いたい」「興味がある」「興味がない」の三段階評価を実施した。集計の結果、今回の出展商品に対して「この商品を扱いたい」または「興味がある」と答えた人の割合は、以下の通りである。

アンケート結果

アンケート結果に対する考察
全体的に日本産水産物・水産加工品に対する興味が高く、軒並み好評であった。特に下記製品に対する関心が高かったので、焦点を当てていきたい。
① みかんぶり
台湾においては、刺身(生食)に対する抵抗感が徐々に薄れてきているようで、ぶりに対する関心がとても高い結果となった。また、ほのかにみかんの香りや味がする「みかんぶり」商品について、未経験な方が多く、新しさも含めてかなりの問い合わせを受けていた。
② かつおくるみ(佃煮製品)
かつおくるみを始めとして、佃煮製品への関心も高かった。甘い味付けに仕上げられた商品の人気が高いのが東南アジア諸国・地域について共通な傾向であり、当商品もこの傾向に合致したと思われる。保存期間も長く、常温保管も可能なため、小売店関係者からの問い合わせが多いようであった。
③ ほたてフライ
台湾の食文化において油調商品が主流を占めているため、ほたてフライへの問い合わせも多かった。また、寒い地域の魚に対して、物珍しさや脂の乗りがあって美味しい印象があるようで、その点においても関心を集めたようであった。

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